箱ポケット考察 その3 「ポケットの基礎の基礎」
さて。次にトライするのは、手持ちの本から。
こちら。
水野佳子さんは、間違いなく私が一番尊敬するソーイングデザイナーです。
彼女の洋裁に対する真摯な気持ちが著書を通じて伝わってきます。
この本には、2種類の箱ポケットの作り方が載っています。
先に口布を箱状にしてしまうやり方と、後から折りたたんで箱のカタチにするやり方です。
とりあえず、私がいつもやってる方に近いと思われる、先に口布を箱状に縫うやり方を試してみました。
型紙としては、こんな感じです。
箱ポケットは、コートの身頃に着けることを想定しているものと、
ジャケットの胸につけることを想定しているものがありますが、
こちらは、ジャケットの胸につけるタイプのものですね。
言われるままに作ってみています。
箱ポケットがこんな感じになるんですね~。ふむふむ。
ちなみに私がいつも縫っているやり方では、箱ポケットの縫い方は、こんな感じです。
あ~、以前私、ちょっと厚みのあるコートを縫ったときに、この縫い代部分の厚みが気になって、
一枚カットしたもので作ってみたことがあるのですが、でも、出来上がったときに、カットしたところが
見えてしまって、仕上がりが美しくないので、またこのやり方に戻したことがあります。
縫い代部分の厚みが解消されるやり方なのかな? ワクワク。
なんだなんだ?
こんな縫い方、初めてだぞ!!
(ちなみに、私、袋布の表裏を間違えています。この時点では気が付いていなかった)
それにしても、やりにくく感じるのは、
「ポケット口にあわせて」とか
「ポケット位置にあわせて」とか
さらっと書いてあるのですが、それがまだ難しいというか、わかりにくいというか・・・・。
箱ポケットって、しるし通りにきっちりと縫わないといけないものなのに、そこがこのやり方だとちょっと難しく感じます。
袋布や口布で、「しるし」を隠してしまうので、めくりながら、ピンをまっすぐにさして・・・・と
印通りに縫うのにとても気を使います。
なるほど~~。
やってみたら、できました!!
ただ、初めての縫い方だったので、ん?ん?ん?と 頭に疑問符浮かべながらなんとかできた!って感じなので、
もう一度復習の必要がありそうです。
後ろはこんな感じ。
ん~~。やっぱりちょっと、なんでこの縫い方かな~と思う。
ちょっとわかりにくいかも。
だけど、このやり方のいいところは、ここ。
この部分がキレイに仕上がる!!
私のいつものやり方だと、この部分がつれてしまうことが多いのです・・・。
口布まだ止めてないけど、内側は、こんな感じです。
袋布の裏表を間違えてしまったので、袋布の裏側が見えてしまっていますが・・・・。
【感想】
一応、「洋裁講師」として、こういうやり方もある、という知識だけインプットしておきます。
たぶん、初心者の方にはわかりにくいと思われることと
印つけに思いのほか時間がかかりすぎる割には、きっちりしるり通りに縫うのは難しいことなどから、
このやり方は生徒さんには教えないと思います。
もうひとつの「箱おりたたみ」のやり方でも縫ってみますね!!